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STAX用アダプタ改良

インピーダンス変更でお茶を濁していたSTAX用アダプタだが、LPFの特性図まで出してくれる 重宝なサイト を見つけたので複数パターンで計算して二段のリプルフィルターを作って付加してみた。だいぶマシなレベルになった。 高耐圧のコンデンサは高いので350Vで並列に2MΩの抵抗を添えて抜けないようにして二本縦積みで耐圧700Vにして使用。 音質的には前回よりかなりいい線いったが、製品レベルじゃ許されないリスク含みであろう自己責任設計なんで回路図は省略。 耐圧600VのFETリプルフィルターの二階建て、ってのも考えたが、そこまでやるなら真空管のHPAとしてまとめて設計して見たくなってきたのでアダプタのグレードアップはここで終了に。

STAX用アダプタ

ひょんなことから 安いSTAX が手に入ったので作ってみた。 ぺるけさんのページに 図面 はあったがPROバイアスじゃないんで電卓叩いて全部計算はやり直した。 コネクタはSTAXさんにお電話したら気持ちよく対応していただけた。 トランスは10KΩと4Ωならなんでもいいけど、とりあえず手に入るやつで東栄のOPT10PRにした。メインアンプに繋ぐには10Wは心細い感じもするが案外何とかなった。 W数の大きい抵抗類ってドンピシャが意外に見つからない。店頭で電卓で計算して並列直列いろいろ組み合わせて揃える。 コッククロフト回路は電源コンデンサが2.2μじゃハムが出た。コンセントを抜いてコンデンサの余力で鳴らすと静音だし100Hzぐらいの音なのでリプル。 この電圧でLPFを十分なものにしようと耐圧と容量を計算したらえらく高い部品になりそう。ケチケチ大作戦でバイアスの保護抵抗を10MΩとか思い切って大きめにしたらハムは見事に消えたが電圧が落ちて力感イマイチ。いじった結果、5MΩ前後で妥協点が見つかった。 電源部はもう少し煮詰める余地ありか。平衡回路につないだK701と互角にはなったんでトランス以外は廃物利用に近い部品代を考えると悪くない。 0.33μFのコンデンサで電圧落としてLEDランプが付くようにした。喜んでぱちぱち点滅させてたら突入電流で切れた(笑)470Ωほどの保護抵抗入れた。LEDと逆向きのダイオードはもちろん入っているが一個だけ。プルプルと微妙に明滅している明かりって嫌いじゃない。 もう少しいい音が出そうな気がするので電源部の設計はやり直してみよう。 ミニワッターの12時ぐらいで適正音量なんで強力なアンプだとアッテネータがいるかも。

余計な穴

最初バラックで作った段階では、一点アースだろうがぶっといアースラインだろうがどのみちハムは拾ってくる。ヨタヨタと這いまわっているコード類を、回路図眺めながら、どれとどれがループになっているか考えながら、束ねてひねり、を繰り返しているうちに徐々にオシロ画面から揺れが消えて行くのはなかなか良い眺め。うん。今度こそ理想の機体になるぞな期待。 あらかた雑音が消えたところで、アースを繋いだ大きめのアルミ箱をひょいとかぶせて静音になった。できた! そこから回路を眺めてどこに貼り付けるか決めて、おもむろにシャーシに穴を開ける。 さあ、綺麗にできたぞ!と喜んで蓋を閉めて数時間。どうも音が不安定。 蓋を開けてみると電源トランジスタがカンカンに熱くて。 ヒートシンク代わりに貼りつけたアルミ板が小さすぎたみたい。 結局まともなヒートシンクつけたら、箱に収まらなくなって穴開けなおして移動(苦笑) 音は良くなったんだが、シャーシ買い直すのもなんだかなぁ。 貴重な経験の記憶として穴はネジ付けて塞いでおく。 机上にある作品たちって全部どこか脛に傷がございます。 そこに愛着が沸くんだが。

秋月1700円DAC

作ってみた。 設計したエンジニアに拍手を贈りたい。 こんな安価でこの安定性とこの音質は今まで誰も出来なかった。 音質チューニングできる部分は容易に換装可能に設計されているし、安定性に関わる部分はエラーがミニマムになるようによく練られている。 無駄のない基盤デザインに才能を感じる。 ハイエンドを目指すにはチップ一個だし電源安定化など大規模改造は難しいが、逆にさまざまな工作に組み込める気楽さは色々なアイデアの可能性を呼ぶ。 しかもこの価格。 大したものだ。

DACMagoc Plus

使ってみた。 WM8740(41じゃなくって)を二発使ったやつ。 24bit-384kHzとか理系データが語られることが多いけど、あまり本質的ではない。 この手の性能を欲張った機種はよく認識がシビアすぎてちょっと傷んだ機材に繋ぐとエラーが出てコケる奴が案外多い。SACDのTOCで固まる機体とかは、故障じゃなくって信号読み取り設定にいろいろ余裕がなさすぎるんだと思う。(それ以前に在りもしない規格が乱立しすぎてたり、上流側の機材設計してる人がフリーダム過ぎたり) 自分でもDACは何台か作っているが、この機体の手練の音造りと動作の安定性のバランスは尊敬に値する。ハイエンドの追求よりそちらの方が心安らぐ。(うちのSPは20年近く英国系というバイアスは入ってます。はい) 内蔵ヘッドホンアンプの音は予想通りオルトフォンなんかと逆の極致の今風のサラリとした音。これ設計した世代って懐メロがボーイ・ジョージとかだろうから当然か。 XLR出力がついててしかもその出来がいい。ボリュームの大小で定位感が変わったりしないし、ぺるけ式のバランス回路との相性もいいし。なんといってもちゃんと管球が歌う。XLRで6N6Pだと同じヘッドホンでも響きがきれいに膨らんで印象がまるで変わる。

CARAT-RUBY2

使ってみた。 価格破壊もいいところ(笑) しかも、音質チューニングの程がよろしい。 これを改造してこれ以上を狙うなら、アナログアンプ部のディスクリート化とか、オカルト臭い豪華電源とか。好きじゃないんだよねぇ。そういうの。 出力欲張らなけらばスイッチ電源のキャパシティ内に収まっちゃうので試聴会の類でライバル会社は大音量勝負を挑むのが正解か。 オペアンプで63Ωのヘッドホンの出力を稼ごうとするといろいろ難しいのは経験したが、逆にRCAで出してミニワッターみたいな品のいい机上アンプで鳴らすにはとても良いチョイスだと思います。 過激過剰はお子ちゃまのやることさ ふっ・・・ (でも、それも面白いのは事実だけど)

TA2020

イメージ
作っている。 32ピンだがDIPなんでそう難しくない。 入る電源の安定化とアナログ出入りのパーツチョイスぐらいしかやることがないが、小さく作れるので筐体で遊べそう。 難所は2.54mmの半分だけズレて奇数偶数の足が出ているので揃えてやるところ。 2.54mmのソケット二列に刺して指で揃えてやれば簡単。 裏のスパゲッティの写真は省略(笑)

DACチップ

家にある機材、買ってきたのやら自作やら都合6台ほど転がってるんだが、それぞれ微妙に音が違う。2704とか好みの音だったんで3台もある。あれ?合計7台か。2702は一台しかない。でも、チップがもう一個あるからそのうち8台か(笑) 1793から1796まで行ってここで打ち止めか、と思ったらWM8741が加入して戦ってるし。

平衡型6N6P全段差動プッシュプルミニワッター

作ってみた。 ぺるけさん設計シリーズでは今のところこれが一番好みの音が出てる。 ただ、HPで指摘のある通り、最初の一台として作るには難易度高めかも。 <シャーシ> ぺるけさん頒布のシャーシだときっちきち。ピンセットでナット入れて指で押さえてネジ回して、と曲芸になってしまう。それぞれの工程に合わせた治具をボール紙やテープで臨時に作ると上手く行くのだが、今回はシャーシ作りも体験してみよう、ということで一回り大きなサイズに。結果、格段に作業は楽になった。必要最低限の穴しか開けていないが、夏までに冷却用の穴を追加しなくてはならないような気配はある。 トランスのレイアウトはぺるけさんがすでに実験やりつくしてる感があるが念のため確認してみたら、オリジナルのデザインがやはり一番低雑音だった。この辺、本に書いてある通り。 トランスの穴あけは例によってシャーシパンチ穴から対角線に鉄鋸、四辺にカッターで切れ込みを5〜6回入れて後は曲げてしごいて折る方法。ちょっとヤスリかけるだけで綺麗な仕上がり。 精密ドリルがあれば電源SW用の小さな四角穴も出来そうだが、他に使い道ないし未購入。 <部品> 電解コンデンサは音が変わると思う派だが、信号回路にはないですね。NFBの1500pFで音質変わるのだろうか?抵抗はあまり音は変わらない派なんで極めて普通の千石地下調達品です。 <回路> 入力は5PINのXLR一本だけ。出力はALPSのセレクタでスピーカーA/Bとヘッドホンを切り替えに。上流のDACが入力5系統/XLR出力という豪華版なのでこの構成です。 平衡出力の場合どうしても配線がゴチャつくので、FETヘッドホンアンプと同じ規格で色分けをしておいた。セレクタ周りなど間違えやすい部分もミス無しで一発で組み上がるが、出来上がってみるとなかなかカラフルで目が回る(笑) <難所> カスコード化のバージョンで作ったのだけど、2SC1815の選別は慣れてきて難なくできたが、2SK117は一本あたりのお値段が高めなんで若松通商でマッチドペアを買ってきて、自宅で再測定して使った。通電して十分時間が経ってからも揃っていたので、一応、お値段なりのことはあったみたい。 6N6Pは買い置きがあったので適当に挿したら、10Ωのポテンショで振り

ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ

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手持ちのCDプレイヤーの後を見たらバランス出力があった。 という訳で 作ってみた。 部品の精度やアースのとり方などちょっと頭を使わなきゃならないので、 まずお勉強。 ここを省くと似て非なるものができてしまう。 部品は今回はかなり計測器が揃ってきたので選別から自分でやってみた。大学は電気系とはまるで違うところ出てるんだけど、教養部で物理の実験実習をしっかりやって頂いたのが今になって生きている。先生方に感謝。 実装では、HOT COLDが独立してて左右2チャンネル+共通Earthの5本ラインを引き回すので色々間違えるな、と予想。コネクタの向き、コードの色など最初に自分ちの規格を決めてからスタートすると混乱しない。 ヘッドホンは5ピンのXLRに改造してしまった。 K701の場合 RH:赤 RC:黒 LH:黄 LC:白 アンプの内部配線用に電線買う時もこの色を基本に。 iTunesを上記ページに書いてあった不平衡回路-平衡回路変換コンバータこさえて鳴らしてみたら、一昔前のSONYの高級機みたいな音。とにかく聴き疲れがなくて良い。(今のSONYのヘッドホンの音はいいのはわかるがちょっと、、、) ところが、困ったことに、解像度が良すぎてiTunesに時間かけて取り込んだ音源で、AACと圧縮の音の違いがえらくはっきりわかるようになってしまった。 取り込み全部やり直し。 困った(笑) 一方、CDは92年以前の古い国産機体なので1番アース 2番コールド 3番ホット(笑) アダプタを作って解決。 で、直結してみたらなんとも1980年代な音がした。 だいぶ前に音源はiTunesに移行してしまっていたが、1980年代のCDだとなかなか相性が良いので懐古趣味に浸るときだけはこちらにしている。 なかなか良い。